リエゾンナースは精神看護の技術や知識を持つ専門看護師で、日本語では精神看護専門看護師と言います。
因みにリエゾンとは、橋渡しとか連携といった意味のフランス語であり、医療現場では文字通り、患者や医師、他の看護師たちの橋渡し役を担っています。
対象となる患者さんは、主に病棟の患者のうち、精神疾患を持った人です。
例えば身体的疾患からストレス状態になってアルコールや薬物の依存症となったり、自殺企図を起こしてしまう人を指します。
また医師の治療に適応できずに不眠症や焦燥感に陥り、精神的なケアが必要となった患者さんも含まれます。
場合によっては作為症や詐病も対象となるでしょう。
リエゾンナースは、緊張感や不安に苛まれる患者に直接向き合い、リラクゼーションや教育を施したりします。
橋渡しをする相手は、こうした入院や外来の患者だけではありません。
患者とのトラブルに苦慮する看護チームの相談に応じたり、バーンアウト状態となったスタッフのサポートをするのも仕事のうちです。
更に心療内科の看護師のスキルアップのため、教育活動を行うこともあります。
こうした職務上、リエゾンナースには高い専門知識やスキルに加え、患者や医療スタッフなど多くの人とコミュニケーションをとる能力や、他の診療科のスタッフと連携する協調性が求められます。
しかし国内のリエゾンナースの数はまだ少なく、100人に満たないとのデータもあります。
これからリエゾン精神看護に携わりたいなら、日本看護協会で専門看護師の資格を取得するのが良いでしょう。
なお、医療機関によっては、有資格者でなくてもこの職種に就ける制度を用意している所もあります。